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昨夜のように熱を放出させれば収まるかもしれない。

魏無羨は昨夜使って寝床のすぐ傍に放置していた棒を手に取った。

「はっ、ぁっ…んっ…!」

膝を立ててその中心で液体を溢れさせる部分へとくちゅっと棒を押し当てる。

昨日弄ったことと十分すぎるほどに濡れていることもあり棒は抵抗なく尿道へと飲み込まれていく。

そして、刺激を与えてくる箇所をぐっと擦り上げる。

「あっ、ぁあっ!」

ビクンッと身体が跳ね、全身に快感が広がっていく。

そのまま昨夜やったようにくちゅくちゅと棒を上下に動かすと、合わせるようにして刺激もピリピリと魏無羨を追い詰めてきた。

「ぁっ…ゃっ、ぁあっ…」

勝手に浮かんできてしまった涙で視界が歪み、早く放出してしまおうと左手で陰茎の裏筋を擦り上げる。

その時ー

「魏嬰」

「へっ…⁉︎なっ、あぁぁっ!」

名前を呼んだのは昨日もここに現れた藍忘機だった。

自慰に集中しすぎていたせいなのか気配に全く気づかなかった。

そして彼が現れたのと同時に尿道へビリッと一際大きな刺激を与えられ、棒を握っていた手にも力が入り、ぐちゅっと前立腺を押し上げてしまう。

「ゃっ、あぁぁっ!」

快感が全身を駆け巡りビクビクッと身体を痙攣させながら絶頂を感じる。

かなりの長い時間絶頂を感じているような錯覚を得たが、実際には数秒だったのかもしれない。

チカチカと明滅していた視界が鮮明になっていき、これであの熱も収まるだろうと思ったのだが。

「ぇっ、やぁっ…!なん、でっ、ぁあっ!」

熱は収まるどころか益々刺激を強めてきた。

耐えきれない刺激に身体を横たえ、ぴくぴく震えていると突然ぐっと両脚を広げられてしまう。

「ゃっ…な、にっ…ひっ⁉︎」

広げられた脚の間、そこには藍忘機がいる。

そして彼の長い指がずぷっと後孔に挿ってきた。

そこは昨日触手に犯された影響なのか柔らかさを持っており、藍忘機の指をずぷずぷと抵抗なく飲み込んでいってしまう。

「や、ゃめっ…!ひっ、あぁっ!」

ぐりっと前立腺を指で押し上げられ、目を見開く。

そこを擦るのは止めてほしいとふるふると首を振るが、藍忘機はそれを無視してぐりぐりとそこを押し上げてきた。

それに加え、左手で尿道に挿ったままになっている棒を握られてしまい、尿道側からも前立腺をこつこつと叩かれてしまう。

「ぁああっ!やぁっ、やらぁっ、それっ、ぁあっ、ゃ、あぁぁっ!」

ビクビクゥッ

両側から前立腺を挟み込むように刺激され、魏無羨は射精せずに達してしまった。

背中を仰け反らせ、ぎゅうぎゅうと後孔に挿る指を締め付ける。

しかし、指はその動きを止めてくれなかった。

「ぁああっ、や、あぁっ、イってぅっ、とまっ、あぁぁっ」

イっている最中も構わず両側から刺激され、強すぎる快感に涙が止まらなくなってしまう。

脳内が白んでいく感覚に、意識が飛んでしまいそうだと思ったその時、後孔に挿っていた指がずるっと引き抜かれた。

中からの刺激が止んだのにも関わらず、快感を与え続けられた身体はひくひくと細かな痙攣をしたままずっとイきっぱなしになっているような感覚を与えてくる。

「はっ、ぁっ、ゃら…ぁっ…ひぁっ…⁉︎」

ぐちゅっ

再び後孔に何かが押し当てられる。

その指よりも太いモノがひくつく蕾を割り開いてこようとずぷっと強く押し入ってきた。

「や、ぁあっ!や、めっ、ぁあぁっ!」

ずぷっずぷっ

亀頭の一番太い部分が狭い蕾を無理矢理押し開き、指とは比べ物にならない大きさの痛みにヒュッと息が詰まる。

ずぷっ

「ひっ…!」

ぐっと押し込まれた亀頭の括れが縁を通った瞬間、ぐちゅっと一気に陰茎が後孔の中を擦って奥へと貫いてきた。

「っ、はっ…ぁ…っ…ぃ、たっ…や、ぁ…」

剛直に貫かれ、掠れた声しか出せなくなってしまう。

がくがくと身体を震わせていると藍忘機が腰を引き、あの恐ろしいほどの快感を生み出す場所、前立腺をごちゅごちゅと擦ってきた。

「あぁっ…!や、やめっ、あ、あぁっ!おかしっ、なりゅっからぁっ」

彼の陰茎は上向きに反っており、その先端は的確に前立腺を押し上げてくる。

陰茎を突っ込まれて快感を得ているという状況から少しでも逃れるように魏無羨は腕を顔の前で交差させ、ギュッと目を瞑った。

暗くなった視界の中でぱちゅぱちゅという淫猥な音と自身の堪えきれない喘ぎ声が耳に響き、閉じた瞼の隙間から涙が零れ落ちる。

「魏嬰、顔を見せて」

「や、だぁっ…」

「……」

ぐいっ

「やぁっ⁉︎」

顔を見せようとしない魏無羨に焦れた藍忘機は突然、魏無羨の身体をぐいっと抱き起こしてきた。

起き上がらされた魏無羨とは対照的に今度は藍忘機が寝床に寝転び、そのまま藍忘機の上に座らせるようにされてしまう。

自重で更に深くまで陰茎を咥えこんでしまい、喉を仰け反らせてはくはくと唇を動かす。

「ぃ…ぁっ…お、ぐっ…」

少しでも腰を浮かそうと脚に力を入れようとしてみたものの、がくがくと震える脚には到底力など入るわけもなく、弱々しく藍忘機の腹の上に手を着くことしかできなかった。

「ふっ、ぅっ…ゃぁ…っ…ぬ、いてっ…ひっく…ぬけよぉ…」

ひくひくとしゃくりあげながら涙を溢し、藍忘機が陰茎を抜いてくれることを願った。

しかし、その願いも虚しく、ビリッと尿道に強い刺激が走り、魏無羨の身体は更に追い詰められることになってしまう。

「あぁぁっ!や、ぁっ、びりびり、も、やらぁっ」

どちゅっどちゅっ

「あっ、あぁっ!いっしょ、らめっ、あ、あぁっ、イっちゃっ、あぁぁっ!」

尿道の刺激に加え、下からもどちゅどちゅと強く突き上げられ、魏無羨は再び強い絶頂感に包まれる。

ーまた中で果ててしまう。

そう思った時、藍忘機の手が尿道に挿ったままになっていた棒を掴んだ。

「えっ、あぁぁっ!」

一度コツンと尿道側から前立腺を叩かれてからそれは一気に引き抜かれた。

棒が抜けるのと同時に一層奥深くを穿たれ、魏無羨は背中を仰け反らせてプシャァッと無色透明の液体を撒き散らせてしまう。

「あ、あぁぁっ、やぁっ、な、にっ、ぁあっ、とま、とまってぇっ」

プシャップシャッ

突き上げられる度に液体が飛び散り、藍忘機の上をびしゃびしゃと濡らしていく。

「っ…うぇい、いんっ」

どちゅっん

「あぁぁぁっー!」

びゅくびゅくっ

藍忘機が荒い息を吐き出した瞬間、最奥に埋め込まれた陰茎から熱い精液が叩きつけられる。

陰茎と精液で満たされた腹はぽこっと膨れ、その中に大量に出されたことを物語っているようだった。

「ぁっ、はっ…あちゅぃっ…おなかっ…」

ぴくぴくと細かく痙攣しながら肩ではぁはぁと荒い呼吸を繰り返していると、藍忘機の腹の上についていた手をぐいっと引っ張られた。

「えっ…⁉︎」

力の入らない身体はその強い力に抗う間もなく、藍忘機の上に倒されてしまう。

そして、真正面にあの琥珀色の瞳が来たと思った瞬間。

「んぅっ…⁉︎」

唇が藍忘機の唇によって塞がれる。

バッと身体を起こして逃げようとしたが、後頭部を手で押さえつけられてしまいそれは叶わなかった。

ちゅっ…ぢゅっ…

舌の絡み合う音、唾液の絡み合う音、それらが脳に反響し、くらくらとしてくる。

呼吸の仕方がわからず、僅かに開いた唇の隙間からなんとかして酸素を取り込もうとするが、それすらも許さないというように口付けを深くされてしまった。

「んっ…んぅっ…は…っ…ぁ…」

息苦しさにじわっと涙を浮かべているとやっとのことで唇が解放され、濃密に絡み合っていた唇には透明な糸が繋がった。

「は、ぁっ…はぁ…らん、じゃっ…からだ…へん…」

「どんな風に変?」

「んぁっ…ずっと…きもちぃの…とまんなっ…」

快感に支配された身体は果てた後も熱が冷めることなく、魏無羨はぴくぴくと身体を震わせながら後孔に埋まる陰茎をきゅぅっと締め付ける。

すると、藍忘機がぎゅっと優しく身体を抱き締めてきた。

肩口に顔を埋めさせられ、耳元で彼の声が囁いてくる。

「魏嬰、大丈夫、君の身体は私が守るから」

「はぇ…?」

藍忘機の言葉の意味がわからずに呆けた声が出てしまう。

魏無羨の様子に藍忘機がフッと軽く笑ったのを感じ、彼の肩口に埋められていた顔を起こして琥珀色の瞳を見つめた。

「俺の身体に何かした…?」

「紋を付けた」

「……え?」

紋を付けた、その言葉に思考が追いついてこなかったが、もしや尿道からずっと魏無羨のことを追い詰めてきていた刺激は藍忘機の仕業だったのか…?

あんなにも追い詰めてきたのに"守る"とは一体どういうことなのだろうか。

「その紋は君を守るものだ」

「そう、なの…?」

「うん、また変なものに襲われないように」

その言葉に昨日触手に襲われたことを思い出してぶるっと身体が震える。

もしかしてあのピリピリとした刺激は残っていた触手の影響を退治するために引き起こされたものだったのか…?

そう思えば藍忘機の"守る"という言葉にも納得ができる。

「そっか…」

「うん」

藍忘機は守っていてくれていたんだという安心感に再びぽすんと彼の肩口に顔を埋める。

同意なく犯されたということも忘れて魏無羨はすりすりと藍忘機の肌に顔を擦り付けた。

「魏嬰」

「ん?」

藍忘機は僅かながらに口角を上げ、ちゅっと肩口に埋まる魏無羨の髪に口付けをしてから囁いた。

 

「君は私が守るから」

 

― 守護(?)END ―

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